帯状疱疹(たいじょうほうしん)について
2025年07月08日
帯状疱疹とは
顔や体の左右どちらか一方に、チクチク・ピリピリとした痛みを伴う赤い発疹や水ぶくれが現れたら、「帯状疱疹」の可能性があります。
帯状疱疹は早期に治療を開始することで、症状を軽くし、後遺症を防げる可能性が高くなります。気になる症状がある場合は、できるだけ早めに皮膚科を受診してください。
症状
帯状疱疹の最大の特徴は、顔や体の左右どちらか一方だけに症状が現れることです。
初めはチクチク、ピリピリとした痛みや違和感が現れ、その後、赤い発疹や小さな水ぶくれが帯状に出現します。
一般的な経過は次のとおりです。
- チクチク・ピリピリする痛みや違和感が現れる
- 数日後に赤い発疹や水ぶくれが出現する
- 水ぶくれが破れてただれになる
- 約2週間でかさぶたとなり、その後徐々に治癒する
経過中に発熱や頭痛を伴うこともあります。
また、皮膚の症状が治った後も痛みだけが長く続くことがあり、これを**帯状疱疹後神経痛(PHN)**といいます。
特に顔にできた帯状疱疹は重症化しやすく、目や耳に及ぶことがあります。顔面神経麻痺や難聴などを伴うハント症候群を起こすこともあるため、早めの受診が大切です。
原因
帯状疱疹の原因は、水ぼうそう(水痘)を起こす水痘・帯状疱疹ウイルスです。
子どもの頃に水ぼうそうにかかった後も、ウイルスは神経の中に潜伏しています。
普段は免疫によって抑えられていますが、加齢、疲労、ストレス、病気による体力・免疫力の低下、免疫を抑える薬の使用などをきっかけに再び活動を始め、神経に沿って皮膚に現れることで帯状疱疹を発症します。
治療
治療の中心は抗ウイルス薬です。
発症後できるだけ早く(目安として発疹出現から72時間以内)治療を開始すると、症状を軽くし、帯状疱疹後神経痛を予防できる可能性が高くなります。
多くの場合は外来で内服治療を行いますが、顔面の帯状疱疹、症状が重い場合、高齢の方、免疫力が低下している方などでは、点滴治療や入院が必要になることがあります。
痛みについて
帯状疱疹の痛みには個人差があります。
痛みが強い場合には、症状に応じて鎮痛薬や神経痛に対する薬を使用します。
また、患部が冷えると痛みが強くなることがあるため、冷やしすぎず、体を温かく保つことも大切です。
皮膚が治った後も痛みが続く場合は、帯状疱疹後神経痛の可能性があります。この場合は神経障害性疼痛に対する治療や、必要に応じてペインクリニックなどで専門的な治療を行います。
日常生活での注意
帯状疱疹は、体の抵抗力が低下しているサインでもあります。
十分な睡眠をとる、バランスの良い食事を心がける、無理をせず安静に過ごすことが回復を早めるために大切です。
また、水ぶくれの中にはウイルスが含まれています。水ぼうそうにかかったことがない方や水痘ワクチン未接種の乳幼児、妊婦、免疫力が低下している方には水ぼうそうとして感染する可能性がありますので、水ぶくれが乾いてかさぶたになるまでは接触に注意しましょう。
帯状疱疹かなと思ったら
帯状疱疹は、早期診断・早期治療が何より重要です。
「片側だけが痛い」「ピリピリする」「赤い発疹や水ぶくれが出てきた」と感じたら、できるだけ早めに皮膚科を受診してください。
適切な治療を早期に開始することで、症状を軽くし、後遺症を残すリスクを減らすことが期待できます。
帯状疱疹ワクチンについて
帯状疱疹は、ワクチンによって発症や重症化を予防できる病気です。
特に50歳を過ぎると帯状疱疹の発症率が高くなり、加齢とともに「帯状疱疹後神経痛」が残るリスクも高くなります。
現在、帯状疱疹ワクチンには2種類あります。
生ワクチン
- 接種回数:1回
- 予防効果:約50~60%
- 効果の持続:約5年
- 免疫を抑える治療を受けている方には接種できません。
不活化ワクチン(シングリックス®)
- 接種回数:2回(2か月以上あけて接種)
- 予防効果:約90%以上
- 効果の持続:10年以上と報告されています。
- 免疫力が低下している方にも接種可能な場合があります。
帯状疱疹や帯状疱疹後神経痛の予防効果は、不活化ワクチン(シングリックス®)の方が高いことが知られています。
なお、自治体によっては接種費用の助成制度が利用できる場合があります。詳しくはお住まいの自治体までお問い合わせください。
帯状疱疹の予防接種をご希望の方は、お気軽にご相談ください。







