ニキビについて

2015年03月03日

ニキビは専門的には「尋常性ざそう」といい、毛穴が慢性的に炎症をおこした状態です。思春期男女のほとんどが程度の差はあれ、一度は経験するものです。からだの発育過程のひとつとしてとらえることもできますが、最近は20才以降の大人ニキビも増えており、美容的な意味からも軽く扱うわけにはいきません。

原  因: さて、ニキビはどうして出来るのでしょうか?私たちの毛穴には皮脂腺という脂を作る腺が存在します。ニキビの多くは、思春期に性ホルモンが増えることにより皮脂腺が刺激され、皮脂の分泌が増加することにより発症します。さらに皮脂が毛包の中にたまり、ふくれあがった状態がニキビの初期で面ポウと呼ばれています。
次に菌の増殖です。ニキビ菌は毛包に住んでいる菌で誰でも持っています。皮脂が毛包にたまると菌の数が増えて炎症を起こし、赤く腫れて膿がたまってきます。炎症がさらに進行するとしこりとなり、治ったあとも「ニキビあと」という傷痕を残すことになります。

悪化因子: 今までお話しした直接的な原因以外にも、ニキビを悪化させるさまざまな要因があります。体調不良、寝不足やストレス。女性では生理前に増える黄体ホルモンにより皮脂の分泌が促進されます。また髪の毛や衣服が触れるような物理的刺激はニキビを悪化させます。毛穴をふさぎやすいカバー力の強い化粧品類でもできやすくなります。日焼けも皮膚の角化が高まりニキビを悪化させます。

予  防: ニキビ予防のスキンケア対策として、まずは十分に睡眠をとり、体調を整えることが大切です。食事は、特定の食べ物がニキビに影響するという根拠はありません。規則正しいバランスの良い食事をこころがけましょう。汗や皮脂は毛穴をふさぐので洗顔は重要です。石鹸を用いて、ぬるま湯で1日2回丁寧に洗顔しましょう。髪の毛が触れないように、自宅ではヘアピンなどで前髪を上げ、髪をまとめましょう。また過渡の日焼けは避けましょう。ファンデーションや日焼け止めは、ニキビができにくいことを確認している「ノンコメドジェニック」と表示されているものをおすすめします。

治  療: ニキビの治療方針はまず毛包の閉塞を防ぐ、さらに菌の増殖を防ぐことが基本です。毛包の閉塞を防ぐ目的で、以前は硫黄を含んだローションをつけることが主流でしたが、最近は「アダパレン」という新しい薬が大変有効で、主に使われるようになっています。菌の増殖に対しては抗生物質の外用薬や飲み薬が用いられます。
よく「ニキビあと」を治療したいと言われる方がいらっしゃいます。炭酸ガスレーザーやケミカルピーリング等である程度の効果は期待できますが、明らかに有効な治療法はありません。しかし何よりも今存在するニキビがニキビあとになっていくわけですから、今あるニキビを治療することが先決です。ニキビの治療を続けていくうちにニキビあとも自然に目立たなくなる場合がほとんどです。

以前は、「ニキビは若さのシンボル」と言われることもありました。しかしニキビは主に顔に出来るため、外見に敏感な若者にとって大きな精神的ストレスとなっていることも少なくありません。また治った後に傷あとを残すことがありますので、後悔のないように専門医による適切な治療をお奨めします。