掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)について

2015年04月05日

手のひらや足の裏に小さな水ぶくれや膿をもったブツブツが出来る場合、「掌蹠膿疱症」を疑います。

症 状: 手のひら(掌)や足の裏(蹠)に膿を持った小さな水ぶくれ(水疱、膿疱)がたくさん出来てきます。さらに赤み(紅斑)やガサガサ(鱗屑)もみられ、良くなったり悪くなったりを慢性的に繰り返します。膿の中には細菌やカビなどが入っていない無菌性膿疱であることが特徴ですので、他人にうつることはありません。足の水虫と間違えやすいので、検査で確認します。
かゆみはあまりみられませんが、患者さんの約10%で関節や骨に炎症があり、痛むことがあります。この症状は胸や鎖骨付近に最も多くみられます。

原 因: 皮膚以外の部位の病巣感染(扁桃腺炎、虫歯、副鼻腔炎など)が原因となっている場合があります。金属アレルギーも関与していることがあります。しかし、患者さんの7~8割は検査で調べても原因がわかりません。

治 療:
① 外用療法・・・ ステロイド外用薬ビタミンD3外用薬が主に使われます。手のひら、足の裏は角質が厚くて塗り薬をほとんど吸収しないため、サランラップなどを併用した密封療法が効果があります。
② 内服療法・・・ 病巣感染に対して抗生物質が有効なことがあります。重症例ではビタミンA誘導体を内服することがありますが、副作用が多いため注意が必要です。また骨や関節の痛みに対して痛み止めを内服することがあります。
③ 光線療法・・・ 紫外線による治療が有効で種類があります。ローカルバスPUVA療法は光の感受性を高める薬を皮膚にしみ込ませた後に波長の長い紫外線を照射します。またナローバンドUVBエキシマランプという特定の波長領域の紫外線を照射する方法もあります。いずれも効果的ですが、週に1~2回の通院が必要です。
④ 原因除去・・・ 虫歯がある場合は歯科治療したり、慢性の扁桃腺炎がある方は扁桃腺を摘出することで掌蹠膿疱症が良くなることがあります。金属アレルギーがある場合は、原因金属の義歯の除去が有効なことがあります。また、掌蹠膿疱症の患者さんにはタバコを吸う方(特に女性)にが多く、禁煙することで症状が改善することがあります。

日常生活の注意点: むけかかった皮をむしったり、膿疱を針でつついて破るような刺激は症状を悪くするので避けて下さい。カゼをきっかけに症状が悪くなることがあるので、うがいなどで予防に努めましょう。

掌蹠膿疱症は患者さんにもよりますが、多くは3~7年で治癒するといわれています。けっして治らない病気ではありませんので、根気よく適切な治療を続けましょう。